ポケナビメールニュース ――――――――――――― No28(06-02-10)

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■ GPS豆知識

☆ 高度について  

 GPSでは高度も測定できます。ご存知でしたか。
GPSで測定できる高度は標高とは異なります。標高は海面からの高さですが、GPS高度は標高ではなく、世界測地系で使用している楕円体表面からの高さとなります。

 なぜ、標高にならないかというと、地球の中心から海面までの距離が場所によって異なるからです。測地学では海水面をジオイドとよび、地球の形として定義しています。楕円体表面からジオイドまでの高さの幅は最大で150mもあります。日本でのジオイドの高さは30~40mですので、GPS高度は標高+30m~40mとなります。

 GPSによっては簡易的にジオイドを計算して、標高を表示するものもあります。

 高度の誤差を表記しているGPSはあまりありません。
高度の誤差は平均して70mぐらいあります。位置誤差は15mくらいですから、5倍ぐらい誤差が大きいのです。

 なぜ、そんなに誤差が大きいのとよく質問されます。
誤差要因の主なものに衛星の配置があります。衛星が直線に並んでいた場合と、天頂を中心に四方に衛星があった場合とでは誤差に違いが出てくるのがお分かりいただけると思います。
 位置は衛星からの距離を基に算出されます。衛星が現在位置に対して東西南北 にあるとすると、それぞれ方向に共通する誤差成分がキャンセルされますが、高度の場合、衛星はすべて頭上方向にあるため、方向に共通する誤差成分がキャンセルできません。

 高度をさらに正確に知りたいのであれば、マウントミニのように気圧高度計が内蔵されていて、GPS高度と気圧高度から高度を計算するタイプのものを使用するか、DGPSの受信機を併用して高度の精度をよくするかのどちらかになり ます。

 高度は経緯度と異なり、誤差が大きい可能性がありますので、参考値としてお使い下さい。

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